原作:西尾維新、漫画:暁月あきらによる小説『症年症女』を読みまして、感想を綴ります。
漫画『症年症女』あらすじ
世の中の人々が「無個性」であることに嫌気がさしていて、自身も「無個性」であることに絶望していた少年は、ある日人の顔や名前、固有名詞や個人情報等「個性のようなもの」がペンで塗りつぶされたように見える新病に罹り、12歳までに死ぬ事を告げられる。「悲劇の主人公」という「個性」を手に入れ、かつ自分がこの病気で最初に死んだ場合、病名が自分の名前になることを聞き、将来自分を見下した無個性達の子供が自分の名前の病気になり、自分のおかげで救われる痛快さに歓喜。 だが、そんな彼の前に同じ新病に罹る少女が現れる。少年より個性的でスター性のある彼女が、あろうことか少年より寿命が短く、彼女の名前が病名になる可能性が高い事を知る。
少年はそうなる前に、自らの手で彼女を殺すことを決意する。
少年は少女の遺した映像を観ていた。少女は自分を生き返らせる方法があると言い出すが、そこで視聴を中止。少女なら本当に生き返らせる方法を見つけたかもと語る「毒」。少年は、もしそうなら「そうと知りながら生き返らせなかった」自分が、少女を殺したようなものだと不敵に笑う。そして少年は笑顔でこの世を去った。
時は流れ、新病は自意識過剰な馬鹿がかかる病気だが、治る病として知られ、病名は「山井症」となった。最初に死に、病名となったのは少年・山井 生(しょう)か、少女・山井 笑(しょう)。どちらにしてもありふれた名前だった。
では『症年症女』とはなんだったのか、今語られる…。
(ジャンプSQ.・前回までのあらすじより引用)
漫画『めだかボックス』に続くタッグで描かれる、"すこしふしぎ”な少年少女の物語です。全3巻完結でありストーリーとしては短めですが、注目すべき点が多々ありました。
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