AYUTANINATUYA

脱サラ・アラサー大学院生。日記と、趣味のゲーム・書籍・漫画などのサブカルを発信してます。

ライトノベル『ソードアート・オンライン6 ファントム・バレット』感想

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 川原礫によるライトノベルソードアート・オンライン6 ファントム・バレット』を読み終えたので、感想を綴ります。
 

ソードアート・オンライン6 ファントム・バレット

 銃と鋼鉄のVRMMO“ガンゲイル・オンライン”で発生した“死銃”事件を調査するため、“GGO”へとログインしたキリト。一見超美少女キャラと見間違えるアバターにコンバートされるトラブルに遭った彼だったが、スナイパーの少女・シノンのナビゲートにより、全ガンナーの頂点たる対人トーナメント“BoB”に無事参戦を果たす。キリトは、銃が支配するこのゲームで唯一“光剣”を駆使、“BoB”を勝ち進む。その奇抜な戦闘スタイルが話題となり、徐々にゲーム内での知名度は上がっていった。そして“BoB”決勝。数多の強敵がひしめく“バトルロイヤル”の中、ついに“死銃”が姿を現す。果たして“死銃”とは何者なのか。本当に“仮想世界”から“現実世界”へ影響を及ぼすことができるのか…キリトは単身、“死銃”へと挑む!!『ファントム・バレット』編、完結。
(「BOOK」データベースより引用)
 大人気ネットゲーム・ファンタジー・ライトノベルの6冊目であり、ファントム・バレット編の後半(アニメ第2期の第7~14話に相当)です。
 これまでのSAOシリーズと比べても冗長さはなく、むしろよりオンラインゲームの光と影を描ききった内容だと思います。

2016年6-7月の鑑賞映画リスト

 近所のTSUTAYAで2週間に1度は、アプリを利用すると準新作DVD・BDレンタルを100円にしてくれるので、過剰借りが止まらないです。結局は見ずに返したフィルムは数知れず。

 

01. 映画 ビリギャル(2015年)

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 ノンフィクション受験物語『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』の映画版です。ストーリーはタイトル通りであり、主演の有村架純を眺めるために観ました。原作を読んだのに忘れていたのですが、舞台が名古屋なので、そこに住んでいる自分にとっては地元フィルムのようにも受け取れました。文学部を目指すために主人公は小論文の勉強を始めるのですが、その流れが理系の自分にとっては新鮮でした。今ではブログをはじめとした文章をよく書いていますが、こういう体験が受験時代にあったら色々と違ってきたのかもしれないと想像しました。あとは初めて赤本を開いた時の“絶望感”が懐かしかったです(その演出がよかった)。塾講師の坪田(伊藤淳史)の立場から、コーチングの技術にも気を配るとより面白くなるかもしれないです。

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Microsoft Office更新

 本当に自分自身だけの話なのですが、最近になってMicrosoft Officeを更新しました。じつはこのブログに投稿する文章はMicrosoft Wordで一通り書いて、それをはてなブログ上にコピー&ペーストしていたので、もしかしたら旧Word(2007)と新Word(2016)では少しの文章のデザインが違って、ゆえにこの話の読みやすさも変わってきているかもしれません。

 

 ちなみになぜWordで記事を管理しているかといいますと、以下の理由からです。

はてなブログの記事投稿画面や下書きは、実際の表示と違いすぎて使いにくい

・メモ帳などのテキストファイルだと不意のシャットダウンからの復旧が難しい

・Word形式なら文字数も適時表示され、不意のアクシデントにも対応しやすい

(ときどき、よくわからない文章校正を示すことがありますが……)

 

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正統転化コミカライズ/漫画『エウレカセブンAO』回想

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 漫画『エウレカセブンAO』(2012~2013年・全5巻)を今更ながら読みました。オリジナルアニメ『エウレカセブンAO』の漫画版メディアミックスなのですが、そのストーリーの整理をいつかしたいなと、アニメを見た当時から思い抱いていました。ついでにアニメも何話か見直してみました。

 今回の話はその個人的な回顧と想察になっています。

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『ラブライブ!』を知らなかった人のアニメ『ラブライブ! サンシャイン!!』感想

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 2016年7月から放送されていたアニメ『ラブライブ! サンシャイン!!』(全13話)を見終えたので、感想を綴ります。

 

アニメ『ラブライブ! サンシャイン!!』あらすじ

 静岡県沼津市の海辺の町、内浦にある私立浦の星女学院。
 駿河湾のかたすみにある小さな高校で、2年生の高海千歌を中心とした9人の少女たちが、大きな夢を抱いて立ち上がる。
 それは、キラキラと輝く“スクールアイドル”になること!
 諦めなければきっと夢は叶う――。いまはただ輝きを目指して、がむしゃらに駆け抜けていこう! ここから彼女たちの「みんなで叶える物語」が始まった!
ラブライブ! サンシャイン!! Official Web Site・ストーリーより引用)

 スクールアイドルという、学校内で結成されるアイドルグループが浸透した世の中で、学校存続のためにスクールアイドルを目指す少女たちの物語です。

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城崎旅行記

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 社員旅行で城崎に行ってきました。
 
小僧の神様・城の崎にて (新潮文庫)

小僧の神様・城の崎にて (新潮文庫)

 

  個人的に「城崎」と聞いて真っ先に思い浮かぶのは、志賀直哉の『城の崎にて』です。あの小説と随筆の中間くらいの内容は、旅する物書きにとって夢のシチュエーションだと思います。

 
 夢でした。

2016年8月の読書リスト

『ファスト&スロー』の読了に結構な時間を費やしたので少なめです。ページ数の多い書籍を読む際は「何か吸収しなきゃ」という脅迫感がつきまとうのが心苦しいです。

 

  01. ファスト&スロー あなたの意思はどうやって決まるか?(ダニエル・カーネマン 村井章子 友野典男

ファスト&スロー(上) あなたの意思はどのように決まるか? (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
 

 ノーベル経済学賞受賞者による、一般向けの意思決定メカニズムに関する著作です。著者は認知心理学者なのですが、“経済学賞”を受賞してしまったという事実だけで興味深いです。個別記事を作成しました。

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伊藤計劃への批判/映画『屍者の帝国』感想

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 映画『屍者の帝国』(2015)を見まして、感想を綴ります。

 

映画『屍者の帝国

"死者蘇生技術"が発達し、屍者を労働力として活用している19世紀末。ロンドンの医学生ジョン・H・ワトソンは、親友フライデーとの生前の約束どおり、自らの手で彼を違法に屍者化を試みる。その行為は、諜報機関「ウォルシンガム機関」の知るところとなるが、ワトソンはその技術と魂の再生への野心を見込まれてある任務を命じられる。

 それは、100年前にヴィクター・フランケンシュタイン博士が遺し、まるで生者のように意思を持ち言葉を話す最初の屍者ザ・ワンを生み出す究極の技術が記されているという「ヴィクターの手記」の捜索。

 第一の手がかりは、アフガニスタン奥地。ロシア帝国軍の司祭にして天才的屍者技術者アレクセイ・カラマーゾフが突如新型の屍者とともにその地へ姿を消したという。

 彼が既に「手記」を入手し、新型の屍者による王国を築いているのだとしたら…?フライデーと共に海を渡るワトソン。

 しかしそれは、壮大な旅のはじまりにすぎなかった。

 イギリス、アフガニスタン、日本、アメリカ、そして最後に彼を待ちうける舞台は…?

 魂の再生は可能なのか。死してなお、生き続ける技術とは。

「ヴィクターの手記」をめぐるグレートゲームが始まる!

(PROJECT-ITOH・『屍者の帝国』Introductionより引用)

 伊藤計劃の未完の小説を盟友・円城塔が引き継いで執筆した小説の劇場版です。ゾンビが当たり前となった世界観で魂を追い求めるという、センチメンタルな物語です。

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お知らせ:更新ペースアップ/2016年9月

 鮎谷ナツヤです。前々から考えていたのですが、ブログの更新ペースを上げる計画をしています。具体的には、現10記事/1ヶ月→次15記事/1ヶ月にしようと考えています。
 2016年の4月から新社会人として働きつつも3日おきに記事を投稿し続けてきたが、ややマンネリになりつつある、そこをなんとかしたいというのが主な理由です。

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無関心でいられない“伊坂マジック”/小説『死神の浮力』感想

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 伊坂幸太郎による小説『死神の浮力』を読み終えまして、感想を綴ります。

 

死神の浮力

 娘を殺された山野辺夫妻は、逮捕されながら無罪判決を受けた犯人の本城への復讐を計画していた。そこへ人間の死の可否を判定する“死神”の千葉がやってきた。千葉は夫妻と共に本城を追うが―。展開の読めないエンターテインメントでありながら、死に対峙した人間の弱さと強さを浮き彫りにする傑作長編。

(「BOOK」データベースより引用)

『死神の精度』(2004年・第57回日本推理作家協会賞・短編部門受賞)の続編にあたります。“死”をテーマに据えつつ、軽妙な会話劇が炸裂するエンターテインメント・ミステリーです。

『死神の精度』とは別仕立ての物語であり、また死神の基本的な事柄を説明するシーンもしっかりあります。なので、前作を読んでいなくても話を追うことはできます。しかし千葉をはじめとする死神の特徴・ルールを理解するためにも、前作を読んでおくとより『死神の浮力』を深く味わえると思います。

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野球における関係性/アニメ『バッテリー』感想

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 2016年7月から放送されていたアニメ『バッテリー』(全11話)を見終えたので、感想を綴ります。
 

アニメ『バッテリー』あらすじ

「原田巧」はピッチャーとして抜群の野球センスを持つ少年。父親の転勤を期に移り住んだ山あいの街、新田市で、巧は自分の全力投球を受け止められるキャッチャー「永倉豪」と出会う。
 新田東中学校の野球部に入部した二人は、部員同士の軋轢や、教師たち大人の事情に翻弄され、時には互いに衝突しながら、ピッチャーとキャッチャー、2人一組のバッテリーとして成長していく。
(TVアニメ「バッテリー」公式サイト・イントロダクションより引用)
 ちなみに原作小説は未読です。自身に野球経験もありません。
 
 端的にいって、良いところも悪いところもあるアニメでした。

お知らせ:ブログデザインを変更しました/2016年8月

 鮎谷ナツヤです。文字に起こすことでもないのですが、当ブログに新しいパーツを入れています。記事を連続して書くことのできない性格をしていまして、1つ話を締めると、記述意欲が抜けてしまい、スタミナが回復するまで色々と調整作業をしていることが多いです。
 本当はまっさらな背景で、誰が書いたかも分からず、サムネイルもなく、一切の事前情報がない状況で、文章だけで読者を喜ばせたり、考えさせたり、楽しませたりしたいのですが、なかなかそんな文才は身につきません。

ブログを毎日書け/ノンフィクション『ファスト&スロー』感想

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 ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー あなたの意思はどのように決まるか?』を読み終えたので、感想を綴ります。

 

ファスト&スロー 

 我々の直感は間違ってばかり? 意識はさほど我々の意思決定に影響をおよぼしていない? 伝統的人間観を覆す、ノーベル経済学賞受賞者カーネマンの代表的著作。今年度最高のノンフィクション。

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

 伝統的な人間観を根底から覆し心理学者にして、ノーベル経済学賞に輝いた著者の代表作。待望の邦訳。私たちは日々、無数の意思決定をなかば自動的に行なっている。カーネマンは、直感的、感情的な「速い思考(システム1)」と意識的、論理的な「遅い思考(システム2)」の比喩をたくみに使いながら、意思決定の仕組みを解き明かし、私たちの判断がいかに錯覚の影響を受けているかを浮き彫りにしていく。人間はこれまで考えられていた以上に不合理なのだ―。プライベートやビジネス、政治における、よりよい決断への道筋を示し、あなたの人間観、世界観を一変させる、21世紀に生きるすべての人、必読のノンフィクション。

 ノーベル経済学賞受賞者による、一般向けの意思決定メカニズムに関する著作です。著者は認知心理学者なのですが、“経済学賞”を受賞してしまったという事実だけで興味深いです。いわゆる「変わった経歴の人の話は面白い」法則です。

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職業に対する一種の“高位性”/映画『孤独の暗殺者 スナイパー』感想

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 映画『孤独の暗殺者 スナイパー』(2014)を見まして、感想を綴ります。

 

孤独の暗殺者 スナイパー

 愛する妻子のため、射撃のチャンピオンの腕前を持つ男は孤独なプロの暗殺者へと生まれ変わる。「涙するまで、生きる」のR・カテブが渋い男の魅力を放つサスペンスドラマ。

 射撃の名手として大会で何度も優勝経験を持つ一方、新居の建設や病気で倒れた父の世話などで生活費を捻出するのに追われ、苦しい日々を送る主人公。そこへ彼の射撃の腕前を見込んだ男が、金になる暗殺の仕事を依頼してきたことから、ついに主人公は、プロのヒットマンとして生きることを決意することに。難しい決断を迫られる寡黙な主人公をカテブが渋く好演するほか、「引き裂かれた女」のL・サニエ、「ニキータ」のT・カリョら、共演陣も豪華で充実。監督は、これが長編デビュー作となる新鋭のF・グリヴォワ。

WOWOWオンライン・番組紹介/解説より引用)

 地味で暗い映画です。フィルムの前半は生活に苦しむ主人公が暗殺者になるまでの過程を映し、後半は暗殺者になったことによる生活の変化や罪の意識に悩む姿が描かれます。

 でも暗殺ものにありがちな血の気の多さ、計画の複雑さはほとんど排除されており、説明も会話も少なく、行動で人物を静かに描写する雰囲気がとても気に入りました。

 特に主人公のヴァンサンは、いわゆる大黒柱の役割を担っており(普段は電気工事関係の仕事に従事している?)、口数も少なく、趣味の射撃に関しても多くを語らないなど、日本人が共感しやすい人物になっていると思います。

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