AYUTANINATUYA

脱サラ・アラサー大学院生。日記と、趣味のゲーム・書籍・漫画などのサブカルを発信してます。

新『アルジャーノンに花束を』途中感想

 

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いやはや、色々と録画しただけでまだチェックしていない番組が溜まっているのですが、

山下智久主演の『アルジャーノンに花束を』は何とか最新話(7話)まで見ています。

なので、これまで・これからのストーリーを自分なりにまとめてみようと思います。

ちなみに、ダニエル・キイスの原作やユースケ・サンタマリア主演のドラマ、

過去の映画版の内容はwikipediaでの情報しか知らないです。

 

まず『新アルジャーノン』は、原作および過去の映画・ドラマと比べて設定の変更が

多くて複雑なのですが、その中でも特に大胆な配役が脳が萎縮する病気を患う

川口梨央(谷口美月)だと思います。

4話くらいまでは、主人公は手術・薬物の副作用によって知的障害に戻ってしまうけれど、

そこに病気の進行した川口も寄り添う形になって、救いのあるバッドエンドになると

考えていたのですが、もう主人公と川口の関係は崩れ去ったようなのでないと思います。

 

ところで、こういう超能力もの・超人類ものの終わり方にはパターンが4つあると

考えています。主人公が超能力・超人類とした場合、主人公は

① 死ぬ (『DEATH NOTE』の夜神月

② 超能力・超人類性を失って生き残る(不幸) (原作『アルジャーノンに花束を』)

③ 超能力・超人類性を失って生き残る(幸福) (旧ドラマ『アルジャーノンに花束を』)

④ 超能力・超人類性を保ったまま生き残る (『ジャンパー』のデヴィッド・ライス)

の結末にたどり着きます。

さすがに日本のドラマで主人公が自殺する後味の悪い脚本は作らないと思いますので、

選択肢としては②~④に絞れるはずです。

ここで、また『新アルジャーノン』の面白い設定の1つが、

主人公が被実験者であると同時に実験する(薬物を作る・データを分析する)側でもある、

というところです。

 

リミットレス』という2011年のアメリカ映画では、主人公は薬物によって脳の能力を

100%引き出し、一時は大成するものの薬が切れると集中力が欠如し、

また薬を使い続けても段々と能力が落ちていく状況に陥るのですが、

能力そのものを活用することでデメリットのない新薬の開発に乗り出します。

つまり『リミットレス』は④の結末になるのですが、

『新アルジャーノン』も同じ方法を取るのではないかと考えています。

たしかに、『アルジャーノン』の魅力は高知能ではなくて、

それによる周囲への影響力を描いているところなので、

IQが下がった方がストーリーがより面白く語れるのかなとも思います。

 

ストーリー以外のところに言及しておくと、主人公の白鳥咲人(山下智久)の

言葉の進化が魅力的でしたね。

最初は語彙も少なくて、ぶつ切りに単語を発するだけでしたが、

手術を受けた直後には助詞が使えるようになって、

車が運転できる頃には独白もするようになりました。

ここ数話は主人公の気持ちそのものが落ち込んでいるのもありますけれど、

あまり語らなかったり、ぼそぼそ喋ったりと、ちょっとワンパターンですね。

これからの言葉の変化にも注目していたいです。