最近になってスマートフォンゲームアプリ『Pokémon GO』(以下「ポケモンGO」)をプレイし始めました。ですがそれ以前にニコニコ生放送等での配信も行っていまして、この2つを組み合わせたいと試行錯誤していたのですが、ようやく配信環境が整ってきました。なので備忘録の意味合いも込めてその状況を紹介します。
HUAWEI P10 lite
ポケモンGOプレイ用スマートフォン。RAM:3GBでそれなりにアプリ動作安定性があり、手頃な価格で使いやすいです。デザインからもAndroid版iPhoneのような印象を持ちます。画面サイズ:5.2インチ、カメラ:1200万画素、バッテリー容量:3000mAh
402SH(AQUOS CRYSTAL Y)
生放送配信用スマートフォン。前述のP10 lite機種変更前に使用していた機種です。2014年に発売された機種ですが、Androidバージョンは4.4.4で後述の「【配信専用】ニコニコ生放送」の動作要件を満たしています。スマートフォンとして目立ったスペックはないものの、堅実な性能を持っています。画面サイズ:5.5インチ、カメラ:1310万画素。バッテリー容量は2,610mAhで、フル充電状態からだとなんとか2時間は外配信ができます。
楽天モバイル・スーパーホウダイ・プランS
契約しているSIMプラン。P10 liteの購入時に同時契約しました。契約1年目は月額基本料1,980円で高速通信容量:2GBが付いてきて、それを使い切っても通信速度最大1Mbpsが使い放題です。ニコ生の配信は1枠(1時間)でおおよそ200MBの通信量であり、すぐに高速通信容量はなくなってしまいますが、通信速度制限(1Mbps)でも実際のところ配信できています。通信が混み合う時間帯(12:00~13:00、18:00~19:00)は最大300kbpsなので、たぶんその時は配信できないかと思います。
強力クリップ式自由雲台
配信用スマートフォンの固定台座。写真のように、ショルダーバッグのショルダー部分に挟んで使っています。このセッティングだと配信画面を覗くことができます。もちろんハンズフリーです。雲台についても、クリップをはじめとした各パーツがかなり丈夫に作られていて長持ちしそうな印象ですが、バネが結構硬いので片手での開閉は難しいです。手の小さめな女性は特に厳しいかもしれません。撮影中の手ブレ(胸ブレ)はどうしても発生してしまいます。
【配信専用】ニコニコ生放送
ニコニコ生放送のスマートフォン配信専用アプリ。適度な画質と自動延長で1時間の配信が可能です。枠取りやタグ追加もスムーズで扱いやすいです。コメントの読み上げ機能があって度々スマホをチェックする必要はありませんが、コメントに固定ハンドルネーム(コテハン)を付けることができないので、誰のコメントなのか、何人がコメントしているのかわからない欠点があります。とはいえ、他の非公式アプリはニコ生の新配信方式に対応しておらず、このアプリを使うしか選択肢がないのが現状です。
ちなみにAndroidOSでは機能が制限されており、iPhone(iOS)だと手ブレ補正機能が有効だったり、暗所での画質・安定性がよかったりします。
Ver.1.1.0の更新内容
http://blog.nicovideo.jp/niconews/835.htmlVer.1.2.0の更新内容
http://blog.nicovideo.jp/niconews/10726.htmlVer.1.3.0の更新内容
http://blog.nicovideo.jp/niconews/17136.html
Bluetoothテザリング
ニコ生の配信映像やポケモンGOの通信を1つのSIMで行うために必要な操作です。自分の場合はポケモンGOをプレイするスマホ(P10 lite)が親機で、映像配信スマホ(402SH)が子機です。
Bluetoothテザリングには電池消費が少なく手間もかかりにくいといったメリットがありますが、低通信速度というデメリットがあります。ですが実際のところニコ生で配信できているので問題ないと思います。設定は以下を参考にしてください。
ちなみにAndroid同士のBluetoothテザリングがもっとも簡単らしく、iPhoneだと親機にしか使用できないらしいです。iPhoneユーザーの方は注意してください。
その他一考すべき機材・アプリ
New Bee Bluetoothイヤホン
ハンズフリーイヤホンマイク。生放送配信用スマートフォンから【配信専用】ニコニコ生放送のコメント読み上げ音声とワイヤレスで飛ばします。外配信という特性上、片耳型の方が安全だと思います。初期設定だと配信中の音はスマホ内蔵マイクから拾ってしまうようなので、(OSやVersionによってまちまちなものの)音声入力から録音を許可する必要があります。
ナカバヤシ iPhone(iPad、iPod Touch)対応高性能エレクトレットコンデンサーマイク IPMC-01AL
シンプルマイク。外配信では風による騒音が発生するのでマイクスポンジがあるとよいです。有線ピンマイクは他にあるものの外配信では絡まりやすく、またポケモンGOのBGMや効果音も拾いにくいです。それと【配信専用】ニコニコ生放送はステレオミキサーを使用できず、マイクで拾った音しか配信できません。なのでイヤホンでコメントの読み上げを聞くとスピーカーからは発せられず、視聴側ではコメントが正しく送信されているかわからなくなってしまいます。その点、小型マイクはスマホのスピーカー位置から近いので、読み上げコメントを自作自演的に拾って配信することができます。
SMABOW
スマートフォン固定台と一体化した帽子。前述の自由雲台と比べて手元のスマホを撮影するのは不向きだと考えたのと、耐久性が心配だったので結局は購入しなかったのですが、こちらを使った方がいい場面もあるかもしれません。自由雲台を適当な帽子のツバに挟んでも自重で曲がってしまうので、頭上撮影にはSMABOWがもっとも適していると思います。
Mirrativ
www.mirrativ.com
スマートフォンの画面をそのままライブ配信できるアプリ。このアプリを起動したままポケモンGOをするだけで配信できるのでまったく機材が必要ありません。アプリの特性上、周囲の人物や風景を撮影することがないのでトラブルが起こらないのも大きなメリットです(インカメラのみ撮影可能、アウトカメラは不可)。【配信専用】ニコニコ生放送と同様にステミキ機能はありません。コメントの読み上げ機能もなく画面への通知のみで行われます。前述の通りポケモンGOとの同時起動なのでバッテリー消費が激しくなるのが欠点です(動作は安定している)。Mirrativでの配信は以下の環境になります。
- 設定:デフォルト
- 配信解像度:768x512(ビットレート:512kbps)
- 音声:64kbps
- フレームレート 30fps
- 1時間あたりのおおよその通信量:200MB
配信無料で広告も少ないです。Mirrativユーザーが比較的若いためにポケモンGOプレイヤー層と合致していない気もしますが、とても手軽なためオススメです。普段は生放送しなくとも、EXレイドバトルなど特別な機会のみ配信するのに適しています。
Pokémon GO Plus
外配信をやってみて(その録画を見返してみて)特に気になることは、
- 歩行時の手ブレ
- コメント読み上げ音声を放送内で流せない
- コテハンは付けられない
といったことです。静止中の画質や音声ノイズについて、個人的には満足な範囲です。
より高画質・高音質を目指すならば、まずは配信用スマホをiPhoneにするべきだと思います。前述の通りiPhoneはBluetoothテザリングで子機にすることはできませんが、ポケットWiFiなどを持つことで配信機材とすることができます。また【配信専用】ニコニコ生放送ではiOSのみ手ブレ補正等に対応しているので、より映像が安定化すると思います。
コメント・コテハンについてはニコ生公式アプリの対応を待つしかありません。もしくはノートPCと各種PC用コメントビューアに依ることになります。
スマートフォン配信は初期投資が少ない、設定が比較的簡単、そして軽いので身体的負荷が小さいというメリットがあります。実際の配信に必要なのは2台のスマホと固定台だけなので、通勤・通学の鞄に入れて持ち運ぶことができ、その行き帰りに外配信をすることもできます。ポケモンGOはゲームアプリの中でも外で遊ぶかなり特異なものであり、その魅力を外配信で存分に伝えてゆきたいです。
外配信やPokémon GOはその特性上、個人情報を公開してしまう、公共での迷惑となる場合があります。利用規約・ガイドライン・マナーを守っての行動が求められます。
niconico規約