AYUTANINATUYA

脱サラ・アラサー大学院生。日記と、趣味のゲーム・書籍・漫画などのサブカルを発信してます。

いまさらスター・ウォーズ

 

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 今更ながら、「スター・ウォーズシリーズ」を見ました(エピソード1から7まで順に、『クローン・ウォーズ』など外伝はまた別の機会に)。


 Wikipedia巡りをしていたらいつの間にかスター・ウォーズシリーズのページに辿り着いてしまい、その圧倒的な歴史物語に取り込まれてしまいました。
 スター・ウォーズはエピソード1と2しか見ていなくて、それとアナキン・スカイウォーカーダース・ベイダーに転身することしか知らなかったのですが、ネタバレをガッツリ読んだので、パルパティーン議員がシスの黒幕であることを分かった上でストーリーを追っていました。

 

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 印象に残ったのは、各映画の始まり方です。
「遠い昔、はるかかなたの銀河系で…」のダサいフォントからはじまって、「STAR WARS」のロゴがパッと出てメインテーマがはじまり、そして一点透視法で奥へと設定説明の文章が流れていく……というオープニングは、素人目にみても映画で絶対にやってはいけない構成だと思います。しかもスター・ウォーズのバックグラウンドが大きすぎて説明が十分になされていないですし、これだけの情報量でもって各登場人物の行動心理を理解するだとか、展開に整合性を持たせるとか、そういったことは困難だと思います。でもその文字スライドを平然とやってのけて、しかもそれが大多数に受け入れられているわけですから、何が普通で他がそうでないのかわからなくなって、もう笑うしかありませんでした。

 

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 それとやっぱり、エピソード1のポッドレースのシーンはすごいなと思いました。
 ほとんどCGで作られたポッドレースには、ごく少ないセリフしかありません。そもそもポッドがどうやって動いているのか、レースはツアーなのか、他のレーサーとはどういう力関係なのか、といった説明もなにもありません。ただスタートランプが灯って、同じコースを3周して、予定調和的にアナキンが勝利するだけです。ですがポッドの圧倒的なスピード感と音響で、ルールがわからなくても引き寄せられ、アナキンが勝ったときは本当にうれしくなってしまいました。
 ですが一歩引いて考えてみると、フィクションの世界であるポッドレースでなぜこれほどまで熱中するのだろう、本当は作り物ではないのだろうか? とリアルとバーチャルを履き違えるほど考え込んでしまうシーンでした。

 

 一方で、中心人物たちの人間ドラマは、繰り広げられる戦火と比べて内容が安すぎますし、劇中での心情の移り変わりが描写しきれておらず、正直いっていらないと思いました。Wikipedeiaを読んで展開を想像しているときは楽しかったですが、実際の非戦闘場面でのストーリーはひどかったです(小説やWikipediaなどで情報補完すれば十二分に理解できます)。

 

 シリーズを見てゆく中で語るに外せないのが旧三部作(エピソード4~6)と新三部作(エピソード1~3)の製作・公開順です。周知のとおり、旧三部作から製作・公開されて、劇中に登場するダース・ベイダーの幼年・青年期を描くために新三部作が作られました。その理由は製作予算が少なかったからとか、当時の映像技術が不足していたとか、様々な理由があります。このエピソード4から製作されたところと、旧と新三部作の絶妙な公開年の隔たりが結果的に最高のムーブメントを引き起こしたと思います。
 旧三部作の公開年は1977~1983年で、新三部作は1999~2005年です。予想するに、旧三部作を観て熱中した10~30代が家庭を持ち子供が生まれ、その子供と一緒にファミリーで新三部作を観に行って、またその子供がスター・ウォーズの世界観の虜になってしまったのではないでしょうか? アメリカの一般家庭の経済事情は分かりませんが、エピソード1/ファントム・メナス作中での奴隷の身であるアナキンがポッドレースで優勝して自由の身となり、ジェダイを目指してゆくシンデレラボーイの流れは、当時の中流以下の子供たちには憧れに映ったと思います。
 それとは別に、フォースの覚醒(エピソード7)をはじめとする続三部作は公開年が2015年からではあるものの、時代設定としては旧・新三部作の後というほとんどオールドファン向けなので、新規層はあまり開拓できなかったのではないでしょうか。

 

 シリーズが長編なので敬遠してB級映画を漁っていたのが残念に思えるほど今更ハマってしまったスター・ウォーズでした。今からでも遅くはありません。ジョージ・ルーカス監督をはじめとするオーディオ・コメンタリーとWikipedeliaをはじめとする各種解説サイトを利用すれば簡単にスター・ウォーズのファンになれます。見ましょう!