AYUTANINATUYA

脱サラ・アラサー大学院生。日記と、趣味のゲーム・書籍・漫画などのサブカルを発信してます。

Ghost of a smile

 

 大学でやるべきことはすべて終えて、もう卒業します。その期間のことを思い返すと、つらいことの多かった印象がありますが、1番つらいことがまだ残っていまして、それが、お別れをすることですね。
 一緒に居た友人や、支えてくれた先生・先輩方、親しんでくれた後輩に挨拶をするのは、それは悲しいことなのですが、これからはそれぞれが別々の道を歩んでいくでしょうし、各々の場所で活躍するはずですで、その区切りとしての別れは必要だと思います。
 ちょっと嫌らしい表現をすると、今までの人間関係を保ち続けるよりも、自身の望む生き方を選ぶ方が良さそうだから別れるわけですね。
でも、そういった心情をダイレクトに言い表すのは以外にも難しいものですし、伝えたところで周りの人のおおよそは不快に感じるだけなので、誰もが別れを悲しむのかもしれません。

 

 もっともらしい整理によって自分と、誰かとのつき合いは後腐れなく切れそうなのですが、本当に悲しいのは、自分自身と別れることです。

 

 自分自身と別れるなんて、ある意味では望んでもできないことなのかもしれませんが、自身の周囲の環境が変わったり、そういう状況が長く続いたりすると、ちょっと前までは大好きだったものに関心が持てなくなってしまったり、一方では今までまったく関心を払っていなかったものに手を出してみたくなったりと、自分の考え方が変わってゆくわけです。
 そしてその変化にはそれなりの年月が必要であり、自覚したときには、もう以前の自分自身ははるか遠くにいて、別れの挨拶は届かないのではないかと思います。そんな将来を想像して、ならば準備しようと思い至るのですが、実感は沸かないですし、何よりも「今の自分自身は、これから先もずっとこのままでいたい」といった抵抗力が強く残っていて気持ちをまとめることができず、結果として、もっともつらいことになるわけです。

 

 ですがもう、決めました。自分自身と別れることです。今の自分は過去の誰かになるということを言い聞かせました。これからの自分は今までの自分とは一緒に居られないことを自覚しました。自分自身は大好きだけれど、その人はもうどこかへ行ってしまいました。

 

 でも、またどこかで会えたらいいなと思います。