AYUTANINATUYA

脱サラ・アラサー大学院生。日記と、趣味のゲーム・書籍・漫画などのサブカルを発信してます。

2016年7月の読書リスト

 

 シリーズものの読書を並列して抱えすぎており、新書を手に取りにくいのをなんとかしなければ、と思い悩んでいるこの頃です。

 

01. 小さな黒い箱 ディック短篇傑作選(フィリップ・K・ディック 大森望

ブレードランナー』の原作『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』等を書いた、映画原作として人気の高いP.K.Dの短編集第5弾です(計6弾)。自分はブックカバー(革製)を付けて本を読むタイプなのですが、ハヤカワ文庫は普通の文庫本よりタテに6mmだけ大きいので、きっちり作ってあるブックカバーだと被せることができません。しかしようやく、ちょうどいいブックカバーを手に入れたので“積読”から引っ張り出せました。こういうことがあると電子書籍に切り替えようかと考えてしまうのですが、「紙の本を買いなよ。電子書籍は味気ない。」とも思います。

 

02. なれる!SE14 世にも奇妙な?ビジネスアライアン(夏海公司

なれる!SE」シリーズの最新巻(2016年1月時点)です。今回は短編集です。正直なところ、仕事と深く関わるテーマは読み取れませんでした。普通のライトノベルのように、これまでのキャラクターが面白おかしく活動しては、何かしらのストーリーが生まれるところはよかったと思います。

 

03. 小説 君の名は。新海誠

「ポスト宮崎駿」を争うアニメ監督の最新作映画『君の名は。』の小説版です。個別記事を作成しました。


04. 美女という災難 ’08年版ベスト・エッセイ集(日本エッセイスト・クラブ編)

美女という災難―’08年版ベスト・エッセイ集 (文春文庫)

美女という災難―’08年版ベスト・エッセイ集 (文春文庫)

 

 最近は小説や教養本ばかり読んでいたので、久しぶりのエッセイは新鮮でした。出版されてだいぶ時間が経ってしますけど、その文章はほとんど色褪せていなくて、その魅力を再認識させられました。(ブログとも関係を持たないのがまた気楽でいいです。)でも(ブロガーとして、)自分の日常にもあるはずの面白さに気づけない悲しさも、少しだけ味わいました。疲れてるだけ、インプットが少ないだけで、自分にもその能力があると思いたいですが……。ちなみに先日亡くなられた永六輔氏のエッセイも載っています。

 

05. 2時間でわかる図解「IoT」ビジネス入門(小泉耕二)

2時間でわかる 図解「IoT」ビジネス入門

2時間でわかる 図解「IoT」ビジネス入門

 

 IoT(Internet of Things)についての初心者向け解説本です。「2時間でわかる」と謳われていますが、実際には90~100分程度でも読めてしまい、しかも分かりやすいです。感想としては、IoTよりも人工知能の方が重要度の高そうなのと、手当たり次第にネットに接続しても効果は薄く、目的をしっかり定める必要がある気がしてきました。

 

06. ソードアート・オンライン5 ファントム・バレット川原礫

 大人気ネットゲーム・ファンタジー・ライトノベルの5冊目。ファントム・バレット編の前半(アニメ第2期の第1~6話に相当)です。アニメ版ではほとんど省かれてしまったけれど、事の発端の不審死事件に関連して、「バーチャルリアリティだけで殺人は可能か?」について真剣に議論しているシーンが結構面白かったです。確かにデジタルな情報では瞬間的に心臓を止めることは難しいけれど、それこそ『若きウェルテルの悩み』のように、時間をかければ空想は精神への影響力をもち、そのスピード感を早めれば本当に可能になってしまうかもしれない、と読む中で考えていました。

 

07. θは遊んでくれたよ森博嗣

θは遊んでくれたよ ANOTHER PLAYMATE θ (講談社文庫)

θは遊んでくれたよ ANOTHER PLAYMATE θ (講談社文庫)

 

 ミステリィ・Gシリーズの2冊目です。1冊目では登場人物や環境設定にそれなりの文字数が割かれていたけれども、シリーズものなので今回はその辺りがあっさりし、余ったスペースでたくさん事件が起きます。口紅で書かれるθのシンボルマークは、もし映像化すればビジュアル的に結構怖いですよね。作中の人物たちは淡々としていますけれど。それと作中に登場するM工大は自分の母校なのですが、年代がズレているせいか、舞台がどの建物なのかよく分からなかったです。それとθは昨今でいうSiriや“りんな”ですよね。

 

08. 言ってはいけない 残酷すぎる真実(橘玲

言ってはいけない 残酷すぎる真実 (新潮新書)

言ってはいけない 残酷すぎる真実 (新潮新書)

 

 各ランキングサイトで売上上位に位置する教育・社会批判の書です。読んでおいて損はないと思いますが、読んだところで何か物事を変えるような推進力、そういったものを得られない悲しさがつきまといます。それと、サイコパスに共通する身体規則性は確かに事実かもしれないですが、その情報を一般人に対しても適用して論じるのは簡単には受け入れがたいです。