少し前のことですが、東京に行く用事があったので、
ついでに日本科学未来館に行ってきました。
地元が愛知県なのでどうしても贔屓目に見てしまうのかもしれませんが、
名古屋市科学館の方が展示の内容が濃いですし、
未来館はタッチスクリーンや体験ブースが多すぎる気がします。
ただ、あまり科学に興味のない人でも惹きつけられるような、
どこか近未来的な感覚は良かったです。
(館内に浮かぶ地球儀。よく見ると四角いユニットで映像を作り出しているが、
貼り付けるのが球体であるため、この方法では小さくない隙間が生じてしまう。
でも技術的・経済的な都合で採用せざるを得なかったと思うと、
設計者のどうしようもない悔しさを妄想してしまう。)
未来館の展示の内容はライフサイエンス・ロボット・コンピュータ・地球・宇宙と
様々な事柄を取り上げていて、やや情報工学や数学系の紹介が少ないかなと
感じたくらいですが、基本的でかつ重要なことを丁寧に説明していました。
僕は一応の大学院生なので、展示内容のだいたいのことは分かりますし、
アンドロイドの展示に“不気味の谷”とか“チューリングテスト”の説明がないのは
不親切だなと思ったりもするくらいなのですが、それよりも印象的だったのが、
館内には子供が多くて、その辺りを走り回っているわけです。
化学実験の体験ブースの近くで、「あれやりたい!」って叫んでいるわけです。
面白いことより苦しいことの方が多いんだぞと、
僕は内心にそう実情を抱いてしまうのですが、でもたぶん、
未来館に来る子供たちの何割かが僕のように本当になりたくて、
というか子供の頃の僕がそうだったかもしれなくて、
まあ詳しいことは思い出せないわけですが、
つまりは誰かのなりたかった何者かに僕は実際になりかけているのだから、
しっかりとその役割を演じるべきではないかと思いました。
時間の都合で残念ながら企画展を見ることはできませんでしたが、
とても面白い内容でした。
今度来るときには、もっと未来の発明が展示されているといいですね。